プロが教える!マッサージガンの効果的な使い方・注意点を徹底解説!
「マッサージガン」は、筋肉を振動させて体のこりをほぐすハンディタイプの電動マッサージギアです。
肩こりや腰痛はもちろん、コンディショニングや運動前のウォームアップにも使え、血流改善、疲労回復効果も期待でき、セルフケアで大きな効果が得られます。
今回はそんな筋膜リリースが自宅ですることができ、アスリートも使用している今注目のアイテム「マッサージガン」の特徴や使い方を詳しくご紹介します。
マッサージガンの効果昔は肩こりというと、肉体労働などなどにより表層の大きな筋肉が疲労して起きているものがほとんどでした。このような肩こりを解消するためには、強い力のマッサージでほぐすと解消できます。
しかし、現代の肩こりはデスクワークやリモートワークによるパソコン作業やスマートフォンの操作などにより、同じ姿勢を続けることが原因で、深層部の小さな筋肉や筋膜が癒着して起きています。
最近、この筋膜の癒着を解消することが効率がよく肩こりや腰痛を解消できることがわかってきており、昔ながらの「もみほぐす」施術だけでは原因を解消することが難しくなってきました。
筋膜とは、筋肉を覆っている薄い膜のこと。大小さまざまな筋肉の周りには、その一つひとつが筋膜に覆われてできています。
この筋膜が筋肉に癒着すると、周辺の筋肉が動かしにくくなります。筋膜は全身につながっているので、一か所で癒着が起こると全身に影響し、慢性的な血行不良や全身のこりとなってしまいます。
このような慢性的なこりを解消するために有効なのが「筋膜リリース」です。筋膜リリースによって固くなった筋膜を解きほぐし正常な状態に戻すことで、全身の歪みや血行不良が改善し、パフォーマンスの向上にもつながります。
そして、そんな筋膜リリースを自分で手軽かつ効果的に行えるのが「マッサージガン」なのです。
マッサージガンは効果なし?マッサージガン使用上の注意点・ポイントを解説!
最初に、マッサージガンを使用する上での注意点をお伝えします。
【注意点①】大きな血管やリンパ節がある部位は避ける
マッサージガンの振動はかなり強力なので、普通の筋肉知識がない方は「危険な部位には当てない」ことが重要になります。
【注意点②】同じコリやポイントに長時間使用しない
マッサージガンを使い、すぐに痛みを解消しようと無理に長時間使用すると、揉み返しが起こりますので、同じ場所での刺激は避けてください。
【注意点③】デリケートな部位への使用は避ける
具体的には首やわき下、鼠径部などでの大きな血管のある場所、背骨や頭蓋骨などの骨、その他顔や胸などのデリケートな部分は細心の注意が必要になります。
【ポイント①】低速域・低振動をメインで使用するマッサージガンは「強力振動」を売りにしている機種が多いですが、専門家によれば「強力な振動は不要」という意見もあります。
基本的に強さの「調節機能」が付いているはずですので、これらをうまく使って負担をかけないようにしてください。
マッサージガンを使用するときは強力振動で短時間当てるのではなく、優しめの低振動で長時間使用するようにしましょう。
【ポイント②】部位に合わせたアタッチメントを使用する
使う部位によって替えられるアタッチメント(ヘッド)の種類も選ぶポイントです。
ただあまり多すぎても、大体使うヘッドは決まってくるため邪魔なだけですので、自分に必要なヘッドが最低限揃っている機種を選びましょう。
【ポイント③】中枢から末端にかける
筋肉は、起始と停止からなる走行にあります。そのため、筋肉の走行に沿って、体の中心から末端に向かっておこなってください。
詳しく筋肉の走行を詳しく知りたい方には資格講座もあります。
【ポイント④】滑りの悪い部位は5〜10秒かける
筋肉に沿っておこなっていて、硬さでコリを感じるところなどは、5~10秒ほど刺激を入れると深いところまで緩みます。
ただ、一度に同じ場所を長時間おこなうとかえって痛めることがありますので、注意が必要です。
【ポイント⑤】ストレッチしたポジションでかける
筋肉が緩んでいる状態で刺激を入れると、かえって緊張が高まってしまうので、少しストレッチされた伸びた状態でおこなって下さい。
【悩み・部位別】マッサージガンの効果的な使い方
肩こり(肩・背中・肩甲骨)
首の付け根から肩先までに先端部を当て振動させるだけでは不十分です。
肩まわりの筋肉だけでなく、根本的な原因となる筋肉を細かくリリースする必要があります。
肩こりの原因は猫背や前傾姿勢による巻き肩などで、問題なのは胸や肩甲骨まわりなどの筋肉。肩だけの筋肉を過剰に直接刺激し続けると“揉み返し”のような症状が表れる可能性が高く逆効果です。
僧帽筋上部
肩こりを一番感じる筋肉。首の後ろ側から肩、背中にかけて広がる範囲。首の付け根から肩にかけての範囲が、肩まわりが固まって引き上がった状態だとガチガチに。首の付け根から肩に向けて、直線的に動かしてリリース。
小胸筋・大胸
表層の大胸筋と、その深部にあり肩甲骨と肋骨を直接つないでいる小胸筋。巻き肩になる時、胸筋群は強く収縮している状態。胸の中心、鎖骨の下部から肩先への筋肉の走行に沿ってリリース。
肩甲骨周り
天使の羽根とよばれる肩甲骨周りには腕を動かすためのための細かい筋肉があるので、中心やその周りまでをいろんな角度からリリース。
腰痛(腰・お尻)
腰痛は骨盤周りの固まった筋肉をリリースすることで改善することができる。原因である骨盤の歪みを解消するめにも症状以外への部位へもアプローチしましょう。
脊柱起立筋
大小さまざまな筋肉の総称で、縦に2本細長く走り背骨を支える役目がある。だが長時間のデスクワークなどで前屈みの姿勢が続くと、脊柱起立筋が過緊張により負担が増える。背骨の両サイドを上下に動かしてリリース。
大腿四頭筋
前腿にある4つの筋肉の総称で、股関節を介して骨盤と連結。ここが硬くなると骨盤や腰椎の動きを悪くして腰痛が慢性化することに。大腿四頭筋は幅が広いので全体的にリリース。
大殿筋
腰痛の原因のひとつが「お尻の筋肉のコリ」柔らかそうに見えるお尻ですが「身体をまっすぐに立たせる」という重要な役割があります。
さまざまな大きさの筋肉が集まって構成されているお尻は、必然的に凝りやすくなる部分です。身体を垂直に立たせようとする役割のお尻が凝ってしまうと、姿勢が悪くなり、腰に影響がでることもあります。
首こり(首・後頭部・肩・背中)
首こり・スマホ首(首・後頭部・肩・背中)と呼ばれる一番の原因は、頭の重さです。負担になっている筋肉は「大椎」と呼ばれる首の付根の部分周辺になvります。首の後ろ側部分を中心にマッサージガンで効果的にほぐしましょう。な使ってしっかりリセットしながら日々の姿勢も改善することで本気の首コリ解消をしましょう!
後頭下筋
体の後ろ側で頭蓋骨と首の骨をつないでいる後頭下筋群(こうとうかきんぐん)の筋肉がPCやスマホを見る時などの姿勢の悪さや目の使いすぎなどで凝り固まり、首の動きを悪くしたり、首こりの原因になっています。
肩甲挙筋
首と肩甲骨をつなぐ筋肉です。「肩こり筋」とも言われます。僧帽筋とともに、肩をすくめるときに働きます。首筋下から肩にかけてコリや痛みがある場合、肩甲挙筋が硬くなっています。
僧帽筋上部、大椎(首の付根)周辺
ボーリングの玉程の重さがある頭部を常に支え負担がかかっているのが、首の付根の周辺から下部になります。そのため筋肉は、ずっと過度に緊張することになります。
特にパソコン作業やスマホなどの長時間の操作によっては、その無意識の調節が長く続いてしまいそれが筋肉への負担になりコリや痛みとなってしまいます。
マッサージガンを正しく使って体のコリを解消しよう!
首、肩こりや腰痛は、あくまでも症状であり原因ではありません。
症状のある部分をほぐすことも良いですが、原因となる部位へマッサージガンを使う方がより効果的です。
今回は、主な症状によるマッサージガンの効果的な使い方をご紹介しました。
但し、紹介しているのは、あくまでも代表的な筋肉であり、生活習慣や身体の歪みなど様々な要因が関係していることもありますのでご注意ください。
もし痛みが強く出たり、症状が改善されなければ別の問題の可能性もありますので、一度専門家に観ていただくことをお勧め致します。
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