JTTMAコラム

【肩こり解消】プロに教える「タイ古式トレーナー」が、❝ほぐしの極意❞を丁寧にレクチャー!!


『ストレッチ・ほぐし・骨のポジション』。

この3つを使って肩こりのほぐしをぜひやってみてください。
今日は肩こりを解消するための❝ほぐしの極意❞を、解剖学を基にご説明します。

 

肩こり解消 ほぐしの極意

肩こりの原因 ~肩甲骨の前傾~

肩こりの原因はいくつかありますが、まずは肩甲骨の前傾というポジションの解消をまずしていきましょう。例えば、単純に猫背と言っても、一般的に丸まるっていう形の猫背の方ってそんなにいらっしゃらないんですね。

実際には、座っている姿勢やデスクワークをしているときに、少し前に傾くような姿勢で仕事をしてしまって、肩甲骨が本当はまっすぐ立っていなければいけないポジションなのに、少し前にお辞儀するようなポジションになってしまっている。こういう方が多くいらっしゃいます。

 

肩甲骨の前傾のポイントとなる3つの筋肉

肩甲骨の前傾が何によって起こるか、ポイントとなってくる筋肉が三つあります。
1つ目は上腕二頭筋という筋肉です。上腕二頭筋は、肩甲骨の烏口突起という前側に出てきてる肩甲骨の上腕の骨があって、鎖骨のちょっと下のゴリゴリしている部分、この烏口突起の外側からついてくるのと、上腕骨と肩甲骨の下の部分、肩甲骨化結節とていうところから肘の下、頭骨粗面というところまでついてくるんですね。

この筋肉の烏口突起に付いている短頭部分が硬くなってくると肩甲骨は前に出てきます。2つ目が烏口腕筋という筋肉で、3つ目が小胸筋という、肋骨の方についてくる筋肉になります。

この三つの筋肉のうち今回は「上腕二頭筋をほぐしてみる」ことで、肩甲骨の前傾ポジションの変化で肩こりを解消していくというのを目指していきます。

【肩こり解消!】上腕二頭筋を使ったアプローチ

まず、上腕二頭筋とはどんな筋肉なのでしょうか。
主には肘を曲げるのと屈曲する、前から万歳するときに補助として使う筋肉です。
タイ古式マッサージでは、圧を加えるリリースとストレッチ、この2つをくっつけた施術が非常に多いのが特徴です。

まずは腕の部分に圧をかけるリリースからスタートしていきます。
お客様に仰向けに寝ていただいている状態で、手を外転90度のポジションに持ってきます。この状態で、遠位部分に手を置いたまま、自分の内側の手は鎖骨の下あたりに置きます。

このまま内側に自分の体重をずらすような形、重心を内側にずらすような形で、圧をかけていきます。ほぐし方のじっくり感を出すためには、ゆっくり入ってゆっくり抜けていきましょう。

ここである程度やったら今度は腕の方にかけていきます。腕の内側や上腕二頭筋アプローチするときに体重をぐっと乗せてしまうと非常に痛くなってくるので、腕を手前方向に奥方向に転がすような形で、圧をかけていきます。そうすると、そこまで強い圧を感じることなく動かしていくことができます。

せっかくなので、このまま前腕にアプローチしていきましょう。肘から先というのはあまり痛みを感じにくい部分になってきますので、ここはかなり乗ってもいいので体重をしっかりかけながら圧をかけていく。

お客様の手に乗るのではなく、自分の股関節を使って体重を乗せていく。股関節を使って体重を抜いていく、というのをやっています。これによって上腕二頭筋の内側はリリースをされていきます。次は、このまま自分のポジションを変えていきます。このような形で、今度は腕の外側もアプローチしていくという風に、施術として繋げることができます。

ストレッチをしながらリリースする

今度はストレッチをしながらリリースするというテクニックをやっていきます。

ストレッチとリリースを組み合わせるというのは、ほぐす上で大変重要なポイントになってきます。
上腕二頭筋は先ほどお伝えしましたように、基本的には肘を曲げるのと肩を上に上げるための補助として使われるので、今回のストレッチの仕方は、まず肘を伸ばして肩を後ろに持っていくというストレッチポジションを作ります。

このストレッチポジションを作って、そのまま上腕二頭筋の起始から停止までを把握する。手のひらで握り込むような形で施術をしていきます。このとき、ただ単にまっすぐ圧をかけてしまうと、一般的なセラピストと何も変わりません。

今回は❝ほぐしの極意❞ということで、テクニックを1つ、しっかりとお伝えしますね。
詳細はぜひYoutubeを見ていただきたいですが、上腕二頭筋の縦のラインに、横向きの刺激を入れてほぐしていきます。

この状態で固定したまま圧をかけて少し横にずらす。圧をかけて少し横に少しずらす。この形でストレッチアンドリリースをやってあげると、筋肉はぐっと緩んできますので、このやり方は非常におすすめです。

ここまでがストレッチアンドリリースになります。もう一点、今のポジションで詳細を言うと肩甲骨前傾方向に誘導してしまうようなポジションになってきます。今回は、肩甲骨の前傾を取りましょうと言っているので、これは上腕二頭筋とは別になってくるんですが、肩関節を上に上げて万歳した状態を作ったときに、肩甲骨を手で押さえていきます。このまま肩甲骨の下の部分に手を当てて、後傾方向に誘導していきます。前傾と反対方向に持ってくるということです。このときに手をぐっと持ってくるのではなく、肩甲骨側をしっかり押してあげる。こうすることで、レシーバーの方の負担も減っていきます。

このように筋肉だけのアプローチだけではなくて、骨のポジションそのものにもアプローチをしてあげる。こうすることで、肩こりが改善しやすくなってきます。このストレッチ・ほぐし・骨のポジション、この3つを使って、肩こりのほぐしを皆さんぜひやってみてください。

今日は上腕二頭筋という筋肉に着目して、肩甲骨が前傾して肩こりになっている方の解消をする極意をお伝えしました。上腕二頭筋へのアプローチの中で、ストレッチとリリースを両方やりましょうという形の解説をしました。ぜひ皆さんも実際にやってみてください。

 

実際にJTTMAの講義では、今日お話した内容を踏まえたうえで、受講生同士ペアを組んで、実技の練習をしたりしていきますので解剖学と実技を結びつけるところを実際に具体的に感じながら、お互いやりながら講座を進めていきます。
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