タイ古式マッサージの王道の施術を解剖学的に説明!脇伸ばし編
皆さんこんにちは。
JTTMA講師の古井です。
本日は、普段皆さんが何気なくやってる施術を一つ取り上げて、その施術がどこの筋肉にアプローチしているのか、そして起始・停止はどこなのか、ということを見ていきます。
そうすることによって、その施術の役割が明確になり、自信を持って施術することができるようになります。その結果、お客様に感動していただける施術を手に入れていきましょう。
ぜひ動画も併せてご覧ください!
知らないと損! 解剖学的施術解説
75点の施術と100点満点の施術の違いとは
ここからは動画を確認しながら読み進めてくださいね。
それでは施術を一つ例に挙げてやってみたいと思います。
頭の後ろで手を組んでください。それではこちらのタオルの方に倒れてきていただいて、そしてこういう(体の側面を伸ばす)施術ですね、こういう施術、皆さんタイマッサージの最後にやる方多いと思います。でも、この施術っていうのは、伸ばしてる筋肉のストレッチとしては75点なんです。
この施術を100点満点にしようと思うと、どうしたらいいかというと、肘をまっすぐ伸ばして、少し前の方に倒れながらストレッチしていく。こうすることで、今伸ばしてる筋肉のストレッチが100点満点になります。
なぜこの施術が100点満点になるかというのは、その後解説していきたいと思います。
広背筋のストレッチ 解剖学的解説
それでは、先ほどの施術を解剖学的に紐解いて、そしてお客様に感動していただける施術に繋げていきましょう。そのためのポイントが3つあります。
1つは、どの筋肉にアプローチしてたかということですけど、アプローチしてた筋肉は広背筋になります。
2つ目は、広背筋の機能ですね。どんな機能を持った筋肉かというと、広背筋というのは、肩関節の内転、それから同じく肩関節の伸展、そして同じく肩関節の内旋という機能を持っています。そして、この広背筋の起始・停止になるんですけども、広背筋というのは、下は仙骨、そして横は腸骨、そして脊柱をまっすぐ上がっていって、停止部分は上腕骨の内側についてる筋肉になります。このように大きな面積で上腕骨の内側に付いていく筋肉になりますので、この筋肉を縮めて機能させようと思うと、一番はこの肩関節の内転で、ここが縮まりますし、そして肩関節の伸展をすることで、この上腕骨から内側に回り込んできていますので、伸展とさらに内旋で筋肉が機能するという形になります。
ストレッチというのは機能と反対のことをやると、起始と停止が遠ざかってストレッチになる。なので、広背筋をストレッチさするためには、肩関節の外転・屈曲・外旋をしてあげると広背筋がストレッチされるということになります。
ということは先ほどのストレッチは広背筋の機能から考えていくと肩関節の屈曲と外旋はしてたけども、このまま倒していくと外転の要素が足りなかったということになります。ということは、最初にやったストレッチで、このような形で倒していくと、肩関節の屈曲と外旋の要素は出ているんだけども、外転の要素が足りないということで、この肘をまっすぐ伸ばして、そして横に倒していく。
少し前の方に倒し込んでいくことによって、肩関節の屈曲・外旋・外転の3つの要素が備わって広背筋のストレッチになりますので、こういうストレッチをする場合は、このような形で伸ばすことによって、ここからここに付いてる広背筋を100点満点で伸ばすことができるというわけになります。
こうすることで、お客様に感動していただける施術をすることができるようになります。
まとめ
はい。いかがだったでしょうか?このように普段何気なくやってる施術を解剖学的に紐解くことで、しっかりとした根拠に基づいたストレッチができるようになり、自信を持ってお客様に提供することができるようになって、それがお客様の感動に繋がります。
JTTMAでは、このように、施術と解剖学を結びつけて講義を行っています。私が知る限り、普通のタイ古式マッサージのセラピストさんでここまで解剖学と施術を結びつけて考えてる人というのはほとんどいないと思います。
また、このように施術と解剖学を結びつけることって本当にすごく面白いですし、先ほどの機能と反対のことをやるとストレッチになるっていう考え方だけを持っておくと、起始と停止を離すすことがストレッチになるわけですから、タイマッサージの施術ってすごくいろいろ新しいものを見出すことができるんですよね。
そういったことで、施術をもっともっと深めて、面白く勉強していくってことにも繋がりますので、ぜひ皆さんも、解剖学と施術というのを繋げてやってみてください。
もし皆さんが施術と解剖学を結び付けたいと思うのであれば、JTTMAの公式LINEをお友達追加してください。
公式LINE→https://kli.jp/f/TJlf/
ありがとうございました!