JTTMAコラム

セラピストに必要な解剖学と施術を結びつけるポイントをプロが徹底解説!


セラピストとして活動していく中で、思ったよりもストレッチがちゃんと掛かってないな、と感じることはないですか?

そのようになってしまっている原因は、『施術と解剖学が結びついていない』というところです。ここはしっかりと勉強することで、今すぐここからのストレッチの感覚変わってくるので、ぜひ一緒に勉強していきましょう。

今日は解剖学の勉強の仕方や、施術とどう結びつけているか、というところを皆さんに今一度見直していただきたいと思います。

 

解剖学と施術を結びつけるポイントとは

機能だけ・起始停止だけ覚えても意味がない ~僧帽筋~

それではなぜ、機能だけを覚えていたり起始停止だけを覚えていたら意味がないのかということの説明をしていきます。

例えば、わかりやすい筋肉なので「僧帽筋」で説明しますね。僧帽筋は外後頭隆起から外側に上項線の3分の1についていて、そのまま鎖骨の外側の半分についてくると言われています。

僧帽筋の起始や停止ご存じの方はたくさんいらっしゃいますね。
これは単純でまっすぐに斜めに入っている形になので、機能も肩甲骨の挙上、上に上がる機能だったりとか、頸椎を上に上げるようなときに使われるのは僧帽筋の上部になっています。

ここをわかっていると、まずストレッチをかけるときどうするか。
例えばここが縮む・近づくイメージはわかりますね。ということは、ストレッチをかけようと思えば、落としていくっていうのが目に見えてわかります。

ここでさらに外後頭隆起から鎖骨の後面に対して斜め内側に向かって前に向かって少し伸びてきてるっていうことを考えます。ストレッチで特に僧帽筋上部をストレッチしようと思えば、横に倒すだけではなくて、さらに後ろに少し倒すような形でストレッチしてあげた方が伸びやすいっていうのもイメージできると思うんですね。こういったしっかりとした機能と起始停止っていうのがわかった上でストレッチをかけるイメージを持っていくと、ストレッチのかかり方が変わってきますし、何かかかりが悪いなと思ったときに対応できるようになってきます。

機能だけ・起始停止だけ覚えても意味がない ~胸鎖乳突筋~

例えば、胸鎖乳突筋で考えていきたいと思います。胸鎖乳突筋は、特に回旋のときがわかりにくいんですが、例えば左に回旋するときは右の胸鎖乳突筋が縮むって形になってるんですね。要は、反対回旋なんです。ここで頭がごちゃごちゃになってしまう人がいるんですが、これ、起始部と停止部、胸鎖乳突筋は胸骨柄から鎖骨の内側に触ってきていて、後ろが乳様突起のところから上項線の外側についてくるんです。

そのため、乳様突起のところと鎖骨のところの内側を触ってあげて、反対回旋をしてみると、明らかに乳様突起と鎖骨の内側が近づくのがわかると思うんですね。このイメージを皆さんが持てているのかどうか、っていうところで、機能だけなのか、起始停止だけ覚えていたりするのかっていうのによってもうイメージ全然変わりますよね。

ここをストレッチしていくにはどうしていけばいいのか。要は、反対回旋にすると、鎖骨と乳様突起が離れていくから、ストレッチをかけられるという形になりますよね。かつ胸鎖乳突筋というのは、いろいろな機能があります。

例えば側屈でも使われるっていうのもありますし、屈曲や伸展のところっていうのも出てきます。特に上位頚椎は伸展、下位頸椎は屈曲という動きをしてくるんですよね。ですので、これに合わせたストレッチをできるかどうかっていうところがポイントになってきます。

今の動きで言うと、こう動くと側屈を反対にしていくとストレッチかけるのわかりますね、遠くなるから、右の胸鎖乳突筋だから右に回してあげると離れていったら、ストレッチされるとわかりますね。右回旋と左側屈がくっつくと、より離れる、よりストレッチされるっていうことになります。

これに顎を引くと、頚椎は屈曲方向になるので、上位頚椎側の胸鎖乳突筋がストレッチされ、逆に上にしたら回頚椎側の胸鎖乳突筋が伸びるっていうような応用を利かせることができるようになるんですね。

 

解剖学と施術を結びつける勉強法とは

このように、ご自身の体で必ず理解をしていること。近づく・離れるっていうこと、起始と停止が近づくのが機能です。その反対をするのがストレッチという形になってくるので、ここのイメージをしっかり持てているのかどうか、これで、ストレッチのかけ方が絶対変わるので、ぜひ今から勉強する時は、全ての筋肉の起始停止をまずは知って頂いて、そこの部分がどう近づくのか・どう離れるのかをしっかり理解をする。この部分が解剖学の勉強と施術を結びつけるために重要になってきます。

JTTMAのテキストには、そういう起始停止の部分・機能まですべて書いてあります。
こういったイメージをしっかり理解した上で授業を受けたり勉強することで、現場でも勉強が活きてきて、施術の効果がぐっと変わってきますので、ぜひこのやり方で勉強してみてください。

今日は解剖学の勉強と施術をどう結び付けるかというところのポイントについてお伝えしました。

実際にJTTMAの講義では、今日お話した内容を踏まえたうえで、受講生同士ペアを組んで、実技の練習をしたりしていきますので解剖学と実技を結びつけるところを実際に具体的に感じながら、お互いやりながら講座を進めていきます。
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